短冊形LEDのトラブルシューティング

短冊形LEDのトラブルシューティング

短冊形LEDは、大きさ、密度色の品質など多種多様ですが、共通して言えることは、時として動作に問題が生じる場合があるということです。LEDを長年取り扱ってきた経験をもとに、特に多い問題とその原因、解決方法をまとめました。

注意:直流低電圧の電子機器は基本的に安全で、感電の危険性は比較的低いと考えられています。しかし、短冊形LEDやアクセサリのテストや調整を行う前は、できる限り電源を切るか、電源プラグを抜くことを強く推奨します。

ここで紹介するトラブルシューティングのいくつかは、テスト完了のために電源への接続が必要であることに注意してください。安全にテストを行う方法がわからない場合は、専門家に相談するようにしてください。

短冊形LEDがまったく点灯しない短冊形LEDがまったく点灯しない

電源につないでスイッチを入れても点灯しない場合、どうすれば良いのでしょうか。

以下の手順を試してみてください。


1) 電源の電圧/定格電流の短冊形LEDとの互換性を確認する

例えば電源がDC12Vの場合、24VのLEDは使用できません。電源本体の背面に記載されている出力電圧を確認してください。そしてLEDの接続部分に表示されているLED側の入力電圧を確認します。

2) 電源が正しく機能していることを確認する

マルチメーターを使った簡単なテストで、2本の出力配線間の電圧、またはDCプラグのインナーピンとアウターバレル間の電圧を確認します。定格電圧より低い電圧が表示される場合、電源自体に問題がある可能性があります。

このテストを行うには、電源が入っていなければなりません。

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3) 同一回路の他のアクセサリを点検し、いったん取り外す

付属の調光器やコントローラーを回路から外し、付属アクセサリがない状態で点灯するかどうかを確認します。もし点灯する場合は、アクセサリやその接続に問題があることになります。

このテストでは、電源を入れておく必要があります。

低電圧DC12V/24Vなど)のLEDを主電圧(120V/240Vなど)のコンセントに直接接続することは絶対に避けてください。

4) 接続が緩んでいないか確認する

すべてのコネクターと配線が所定の位置にあり、抜けてしまっていないかを確認しましょう。DCアダプターのネジを締め直したり、LEDソルダーレスコネクターに挿してみたりしてください。

マルチメーターをお持ちの場合は、回路の各点でプラスとマイナス(アース)の配線/端子間の電圧差を調べてください。電源のDC出力から始めて、LED部まで進みます。LEDのプラスとマイナスの銅パッドに電圧差がない場合、LED部分に電気が到達する前に不具合がある可能性があります。

5) ショートしていないか確認する

ソルダーレスアクセサリを使用せず、自分でハンダ付けを行っている場合は特にプラスとマイナス部分の接触によるショートが発生している可能性があります。

LED接続部全体を素早く目視でチェックし、配線どうしが十分に離れていることを確かめてください。

この種のショートは、6箇所の接続点がある5色LEDなど、マルチチャンネルライト使用時に特に起こりやすくなります。

6) 目に見えないショートがないか調べる

目視でショートが見つからない場合、次は目に見えないショートを調べます。これもマルチメーターを使うのが一番手っ取り早い方法です。

LEDのプラスとマイナスの銅パッドにマルチメーターの端子を当て、抵抗値を調べます。ショートしていなければ、マルチメーターは無限の抵抗を表示するはずです。もし何らかの抵抗値が表示されれば、ショートしていることになります。

ショートしているようであれば、アクセサリや 配線を外してショートが解消されるかどうか確認してください。解消されない場合は、LEDに問題があることを意味します。

ショートしやすい場所としては、短冊形LEDのカット部分(ハサミを使用した部分)が挙げられます。短冊形LEDは薄い絶縁層で隔てられた2つの銅層で構成されており、きれいに切断できなかった場合は絶縁層が破損し、ショートにつながることがあります。

LED側にショートがあると特定できたものの具体的な位置が不明な場合は、破損の可能性があるLEDの両端の12インチを切り落としてみてください。ハサミが鈍いと銅層と絶縁層をつぶしてしまい、ショートを引き起こす可能性が高くなるため、できるだけ切れ味のよいハサミを使用しましょう。

短冊形LEDの片端が暗い

LED自体は点灯しているのに、片側だけ明るさが極端に落ちていることがあります。これは低品質の短冊形LEDによく起こる問題で、原因は主に電圧降下です。

電圧降下は、回路に対して過大な電流が流れたり、回路内の抵抗が過大になったり、その両方が組み合わさったりすることで起こります。

回路設計の確認

短冊形LEDの多くは、1フィートあたりの消費電力と内部回路設計に基づいて推奨最大動作長を規定しています。

LEDの各部分は、「下流」の電流をすべて伝送する必要があるため、長すぎるLEDを接続すると、電源に最も近い部分の定格電力を超えてしまいます。LEDに過大な電力が加わると、直接的な影響は電圧降下という形で現れ、電源から離れるにつれてLEDの各部に供給される電圧は徐々に低下します。電圧が低下するのは、プリント基板の銅線の内部抵抗が原因です。

LEDに接続する線やLED間の線にも内部抵抗があり、線の細すぎると過度の電圧降下につながる可能性があることに注意が必要です。当社のオンラインワイヤゲージ計算ツールで、ワイヤスペックが十分かどうかを確認してください。

回路を「直列」ではなく「並列」に組み替えることができるかもしれません。

電気抵抗の確認

接触不良や銅の腐食により、過度の電気抵抗が発生することがあります。LEDの配線をチェックして、接触部がすべてきれいで適切であることを確認してください。

極端な場合、接触不良の箇所が発熱し火災の原因になることもあるので、確認を行って危険因子を排除することが重要な安全チェックになります。

電圧降下の分析

電圧降下が原因で問題が生じているかどうかを判断する一番確実な方法は、LEDに沿って複数箇所の銅パッド間電圧を測定することです。電源から遠ざかるにつれて電圧が徐々に低下する場合は、電圧降下のサインです。

電圧降下はほとんどすべての短冊形LEDで見られますが、これが大きな問題になるかどうかは、電圧降下の程度によります。例えば、12VLEDの場合、電源から最も遠い端では11.5Vまで下がることがありますが、これは通常心配に及びません。一方、電圧が10V以下まで下がる場合は、大幅な電圧降下があり、顕著な輝度低下を引き起こしている可能性が高いことを意味します。

短冊形LEDの明るさがだんだん低下する

短冊形LED全体の明るさが低下している場合、2つの要因が考えられます。

1) LEDへの入力電圧が仕様電圧未満になっている

原因を特定するには、まずLEDが電源に接続されている箇所(最初の銅パッド)の入力電圧を測定します。

入力電圧が本来の電圧未満(例:12VLEDなのに測定値が10V)であれば、電源に問題があるか、LEDと電源の接続が緩んでいるか、腐食している可能性があります。

この場合、LEDには問題がない可能性が高く、配線を修正するか電源を交換するだけで問題は解決します。

2) LED自体が明るさを失っている

最初のチェックで、LEDに仕様通りの入力電圧(例:12V方式なら12V)が供給されているにも関わらず明るさが低下している場合は、LED側に深刻な問題が生じている可能性があります。

LEDは通常36,000時間以上持続するように設計されていますが、低品質の製品の中には設計や製造に不備があり、早期の故障につながるものもあります。この場合、LEDを新しいものに替える必要があるかもしれません。

LEDの粘着力が低下している

LEDの一部が装着面から外れている場合、両面テープの粘着が不十分な可能性があります。両面テープを貼り直したり、取り付け用の金具やネジでより確実に固定したりする方法があります。

3M VHBなど、粘着力の高い両面テープが採用されている高品質のLEDライトを選ぶことをおすすめします。

LEDに点灯しない箇所がある

LED自体は点灯しているのに、3つのLED24Vの場合は6つ)の部分が点灯していない場合は、「開回路」になっている可能性があります。

開回路とは、製造上の欠陥または出荷時・設置時の損傷により、一部のLEDまたは部品が外れてしまい、その部分だけ電気的に断線している状態を指します。

ハンダづけの経験があれば、その部分のハンダ接合をやり直してみましょう。ハンダ付けをする自信がない場合は、購入先に商品の交換を求める(保証がある場合)か、切断線に沿って切断し、コネクタークリップを使って2つのセグメントをつなぎ合わせることによって問題部分を取り除くのが最善策です。

まだ問題が解決しない場合

ウェーブフォームライティングは、このようなよくある問題を防止するため、厳密な品質・信頼性仕様に準拠して短冊形LEDを製造しています。残念ながら、市場に出回っている「格安」LEDライトの多くは必ずしもそうではありません。

弊社で購入したLEDライトに問題がある場合は、直ちにお問い合わせください。他社で購入したLEDライトに不具合がある場合でも、喜んで交換のご相談に対応いたします。

 

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