LED電球を購入する際には、大抵の場合2700Kや3000Kの色温度を持つ「温白色(日本では電球色)」や「ソフトホワイト」と表示された電球を目にするでしょう。ほとんどの住宅、特に寝室やリビングルームで使うのであれば、これらの色温度は十分に実用的です。
次に、「ニュートラルホワイト」、「ブライトホワイト」、「昼光色」、「クールホワイト」といったさまざまな名称も目にします。どれも同じか、それに近いものだと思いがちですが、実際には、これらの名称は、4000K、5000K、6500Kなど、幅広い色温度の選択肢を指すことがあります。LED電球を購入する際に正しい判断を下したいのであれば、技術的な知識を少し身につけておくことで、自分がどの色を選んでいるのかを正確に把握することができるでしょう!
この記事では、4000Kの色温度について解説します。4000Kが皆さんにとって最適な色の選択かどうかを判断するのにお役立てください。
4000Kはどんな色?
4000Kは見落とされがちな色温度で、「電球色・温白色」(2700K/3000K)と「昼白色・昼光色」(5000K/6500K)のちょうど中間に位置します。
ご想像通り、一般的な温白色の照明と比較すると、間違いなく「さわやか」な方の色ですが、昼光色の色温度と比較すると「暖かい」方の色に見えます。
朝や午後の時間帯の直射日光の色温度でもある4000Kは、小売店やオフィスなどで使われているのをよく目にします。
このため、4000Kは、光にもう少し明瞭さと鮮明さを求めるものの、青すぎたり殺伐とした感じは避けたいというお客様に人気のある選択肢です。
(もちろん、この質問にお答えする最良の方法のひとつは、実際に4000Kの光源を見ていただくことです。このため、Waveform Lightingでは、4000Kがお客様に合わないことが判明した場合に備えて、30日間の無料返品対応を行っています。)
4000Kは自然昼光に近い光?
LED電球と自然光を比較するのは少々厄介です。というのも、自然光自体は天候や時間帯、季節、緯度によって常に変化するからです。太陽光自体の色温度は約5800Kと一定ですが、空の色によって自然昼光の色温度は大きく変化します。
一般的に、空が赤やオレンジ(朝や午後の日光)になるほど、色温度は低くなり、空が青くなるほど(真昼の日光、または太陽に背を向けた窓)、色温度は高くなります。
そのため、4000KのLED電球の色の見え方は、午前中や午後の時間帯の自然の太陽光に近いといえます。昼間の時間帯では、直射日光の色温度は5000K以上になり、昼光(青空全体を含む)の色温度は6500K近くになります。
ただし、LED電球が自然昼光の色のように見えるからといって、それが自然昼光と同じ光スペクトルを持つとは限りません。色の識別が重要視される作業を行うためにLED照明を探している場合や、健康に関する用途でフルスペクトル照明を探している場合は、LED電球の演色評価数(CRI)値を見て、スペクトルが類似しているかどうか見分ける必要があります。CRI値が95以上であれば、通常、その光スペクトルは自然光のスペクトルを再現しているといえます。
4000Kは青すぎる?それとも黄色すぎる?
人間の視覚システムは、周囲の照明条件に適応する素晴らしい機能を備えています。これは、目が何に適応しているかによって、見え方が違ってくるということを意味します
たとえば、自宅のキッチンスペースに4000Kを取り付けることを検討しているとしましょう。夜間の時間帯に、3000Kのリビングルームから4000Kのキッチンに足を踏み入れると、間違いなくモノがより白く鮮明に見えるはずです。これは青く見えすぎているのでしょうか?そうは思いません。確かに、より強烈な白い色ですが、きつい青色ではありません。
では、昼間の時間帯で何が起こるかを考えてみましょう。3000Kのランプが消され、自然光がリビングルームに降り注ぎます。しかし、キッチンには窓があまりないので、日中も4000Kのランプをつけています。
キッチンに入ると、照明が少し黄色っぽく感じるはずです。これは、色温度が非常に高い(6500K以上)自然昼光に目が順応していたからです。
このようなことは、小売店に入ったときにも気づくかもしれません。明るい日中は、店内に入ると照明が少し黄色に見えるかもしれません。次に、同じ店に夜行くと、照明がさわやかな白色に感じるでしょう。照明の色が変わるような店でない限り、同じ4000Kの照明の色が違って見えている可能性があります。これは、目が異なる照明条件に順応するからです。
結論は、4000Kは自然昼光に比べれば黄色く見えすぎるかもしれませんが、白熱灯や温白色の照明と比べて青く見えすぎるものではないということです。ただし、これは最終的には個人の好みの問題であることをつけ加えておきます。
6500Kの自然昼光に目が順応している、あるいはそれを想定している場合、4000Kとの色温度差は2500Kという大きな差となります。
3000Kの温白色の住宅用色温度に目が慣れていて、4000Kの照明環境へ移動した場合は1000Kの差となり、より小さな変化となります。
しかし、4000Kは中間的な色温度であるため、どちらにしてもその差はそれほど大きくはありません。4000Kは、住宅用の温白色からも自然昼光色からもそれほどかけ離れていないため、非常に効果的な色温度の選択といえるでしょう。
4000K電球を取り付けるのに適した場所
4000KのLED照明は、小売店、オフィス、そして住宅内のいくつかの空間で非常に効果的に使うことができます。
小売店やオフィスでは、4000Kは、特に夜間の時間帯に、青すぎたり無機質な感じに見えたりすることなく、生き生きとした清々しい印象を与えることができます。温白色の色温度と比べ、4000Kは小売店や商業用途では重要かつ有益とされる、より高いレベルの色の鮮明度を提供します。
住宅用途では、4000KのLEDランプは、さらに色の鮮明度が必要な場所に取り付けると効果的です。キッチンや調理場、浴室や化粧室などでは、4000Kが役立つでしょう。温白色の照明が取り付けられている家庭内の他の場所との色の違いに気を配りましょう。場合によっては、色の違いを少なくするために2700Kよりも3000Kを選択した方がよいかもしれません。
最後に、4000Kは自然昼光の色温度に比べて黄色みの強いカラーバランスをもたらすため、工業用や色の識別が重視される用途には、5000K(D50)または6500K(D65)の使用をお勧めします。